- 作者: 白央篤司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/11/14
- メディア: 新書
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こちらを読みました。
簡単レシピ本はたくさん読んできたのだけれど、こちらはスタンスがちょっと違い、レシピ本というよりは、そもそも調理に入る前の段階の食材選びや栄養への理解だって「自炊」の一部だよね、そこも含めた「自炊力」をつけましょうという提案の本。
コンビニでよりベターな食べ物を選べれば、それだって十分なんだよ、コンビニご飯ににちょっと一工夫すれば栄養バランスはもっと取れるんだよというところからスタートしてくれるので、素材から全部調理しないと自炊とは言えない!手抜きだ!と責められる感じがなく読めました。
旧弊なジェンダー観による、女は料理ができなきゃモテない、みたいな圧力もなく、栄養や調理に対するフラットな姿勢と、実践的なレシピもよかったです。
読んでいて、実は自分がやっていることが間違ってないんだなと思えることも結構あったので、まだやれてないことも、私でも出来るかも?なんて思えたりして。
自炊することが趣味や目的なのではなく、なるべく楽して健康維持&可能なら節約も…という目的意識で自炊していて、でもちょっぴり疲れたり、自分を不出来だと責めてしまう人向きだと思いました。
つまり私は読んでいて、これでも良いのだと安心させてもらえました。
個人的に気になったのは以下のようなこと。
・作らずに買うことだって自炊。良いものを選ぶのだって大事な自炊力。
・コンビニご飯にちょい足し。例えばパスタやカレー、ラーメンなどに冷凍野菜、プチトマト、ゆで卵などをちょい足し。味付け副菜にするより塩分は控えられるし、味付けの手間もかからない。(これなら私もできるぞ!)
・ちょい足し向きの冷凍野菜はコンビニでも買える。ほうれん草、インゲン、ブロッコリー、アスパラガス、かぼちゃなど。(これは私もやれてるぞ!)
・レトルトカレーにセブンイレブンのイタリア産野菜ミックスを足す代わりにご飯を減らす。(セブンイレブン行ったらすぐにおでんや惣菜だけに走るのではなく、これも試してみよう!)
・レシピ本も良いけどまずはテレビの料理番組で料理の仕方を覚えつつ、お気に入りの料理研究家を見つけよう。
・使い切る量を買うのは難しい。苦労して当たり前!(と言ってくれて、私は本当にホッとした!!!)
・自炊力を上げるには、作りたい料理にチャレンジしたあと、余った材料を使い切らないといけない。余った材料を使い切るのに、その後者に便利な料理は?→味噌汁とスープ。鯖缶などの缶詰でタンパク質と風味を補う。
・世代別栄養で気をつけるべきこと。日本人は塩分過多。食物繊維は野菜だけでは足りないから、主食でとる。女性は鉄分も。
・果物だったらキウイ、柿、イチゴは安くて手軽で優秀。
・噛むのが大事(ダイエットにも!)だから、繊維のないジュースよりそのままで。
・カルテスエッセン(ドイツ風の火を使わない手軽な夕食)のすすめ。(これ他の本でも読んでなるほどなと思ったのに、思っただけで終わらせていました。けど割り切ってやってみよう!)
・実践編で気になったレシピは
・豚しゃぶサラダ
・肉そぼろ
・フジッコの蒸大豆を利用する。(缶より楽そうだ!)
・キノコの冷凍
・豆乳ベースのスープ
・スープに糸寒天を入れて食物繊維を補う
・ご飯に雑穀を入れて食物繊維を補う
・お米のえらびかた
といったことかな。
これらは一部だけど、どれも特に負担なく取り入れられそうな提案ばかりで、本当にホッとしました。