不良在庫化していた食材を使い切ることだけを目的に、取り掛かったおかし作りとパン作り。
最初は、気が重かったし、腰も重かったのですが、それぞれ短期間に3回ほどやっていたら、なんだか苦じゃなくなりつつあります。
おかし作りができない、パン作りができない、ということに感じていたコンプレックスも解消されつつあります。
理由を考えてみたのですが、多分、短期間に3回やることで
- どんなに雑にやっても失敗はこの程度というボトムラインが見えてきて、気分が楽になった。
- どこでどれくらい手抜きしても大丈夫かがわかってきて、気楽になった
- 手順と分量がある程度体に染み付いてきたので、いちいちレシピと首っ引きにならずにすむようになって、ハードルが下がった
- うまい手抜きを覚えた
- オーブンの使い方を覚えた
からだと思います。
例えば私は、お菓子にしろパンにしろ、生地づくりの段階で、キッチンが粉まみれになったり、手がベタベタになったり、粘つく生地がべったりついたボウルや泡立て器などがたくさん溜まることがすごく嫌いだということと、ブレンダーを処分してしまったため、泡立て作業がとっても辛い、ということがやっていてわかってきたのですが、3回もやれば、そうならない方法も見えてきます。
具体的にはおかし作りに関しては、泡立て器やボウルを使わないですむレシピを探し、全部焼き型兼用で使える小鍋の中でやってしまっています。
パンについても成形を省略。保存容器で作った記事をスパチュラで適当な量に切り分け、それをそのままフライパンにのっけてそのまま焼くだけにしました。
オーブンももっぱらレンチンにしか使ってなかったので、最初は予熱の設定の仕方も説明書を検索しながらでしたし、焼いた後にプラス5分したい、なんて時の操作の仕方も必死に説明書を探していました。けどこれも短期間になんどもやれば、体が覚えてくれます。
正直に言えば、手抜きばかりしているから、大成功!って思えるほど美味しいものはまだ作れていませんが、これだけ手抜きしてもまあまあ食べられるものが作れるんだなとわかったら、おかし作りやパン作りに感じていた「怖さ」がなくなったように思います。
そう、私の場合自炊のハードルって、得体も知れない「怖さ」も1つの要因だったんです。
市販のルーを使ったカレーを作るのは苦にならないのに、実際はもっと簡単な短時間でできるはずの料理の方がハードルが高く感じることってありませんか?
カレーって手間と時間はそこそこかかるけど、ルーさえ使っちゃえばだいたいこういう味になるっていうボトムラインがはっきりわかっているし、なんども作っているから、先が見通せて怖くないんですよね。だから調理が面倒だなって思う日でも、なんとか作れちゃったりする。
で、多分これってパン作りやおかし作りにも言えることなんだろうなあって。
普段の食事作りと違って、パン作りやおかし作りって、必須でやることではない、趣味性が高い領域だからこそ、市販のレシピ本って、こだわりにこだわり抜いた細かいレシピは手順がいっぱいのっていますよね。
そしてレシピ通りに作らないと失敗するという脅しをいっぱい聞く。
でも、いざレシピを検索してみると、それはもう配合の割合のバリエーションの幅がすごくて、結局どれが正解なの?って足がすくんでしまう。
足がすくむから、失敗しないようにと、情報収集するのだけど、情報が増えれば増えるほど、逆にプレッシャーが大きくなる。
で、結局頭でっかちになって、実際に手を動かさないままだから、結局上手くもならず、コンプレックスばかりが膨らんで、ここまできてしまった、というのが私の流れでした。
でも考えてみたら、ろくな軽量機器も温度調整設備もない太古の昔から人は料理をしていた訳で。
ビクビクしながらではあるけれど、どうせ不良在庫の処分だし、どうせ自分が食べるだけなんだと開き直って実際に自分の手を動かしたことで、別段そんなに構えなくても良いんだなと思えるようになってきました。
このままパン作り、おかし作りが私の人生に定着するかどうかはわかりませんが、R40にしてコンプレックスが1つ解消できつつあり、ちょっと自分が誇らしいです。(なお美味しいとは言っていない)
これからやらなかったとしてもそれは「やれるけどやらない」のであって「やれない」のではないですもんね!
安易にものを捨てないで、ちゃんと使い切ることを意識したことが、苦手克服に繋がるとは。
とりあえずやってみる、実際に手を動かしてみるって大事ですね。