ZOZOマットが届いたので、早速計測してみました。
足の計測は、ほかでも何度か計測したことがあるので、比較しつつ感想を。
まずZOZOマットで測れる項目について。
ZOZOマットでは右足、左足それぞれについて、
・足長
・足幅(とその結果としてのJIS規格における足幅の広さ)
・足囲
・足甲高さ(とその結果として、ZOZO独自で標準より高いか低いか平均化の判定)
・かかと幅
・指先の形(ZOZO独自の判定)
が計測できます。その結果に基づいておすすめの靴もいくつか提案されます。
計測に関しては、ZOZOのアプリに指示される通りスマホで計測したのですが、え?こんなので本当に測れるの?っていうくらい不器用かつ機械音痴の私にも簡単に感じました。
計測数値については、そもそも各項目とも、シューフィッターの方に巻尺で測ってもらったり、機械で測定してもらったりを複数回経験しているのですが、その結果も計測2、3ミリ単位で異なっていました。
で、今回の測定は概ねその範囲内でした。
足長や幅は朝と夕でも変わるそうそうですし、それを考えると、おおまかな数値は合っているのかなと思います。
ただ測定値は誤差の範囲内としても、その結果としてのおすすめや判定については、いくつかの点で、シューフィッターの方の判断とは異なりました。
まず、足長。
私は測定値だけをみると25.1〜25.4cmくらい(ちなみにシューフィッターさんがついた機械計測のお店の中には0.1ミリ単位で計測してくれるところもありました。)です。
今回はおすすめに優先して出てくる靴で優先的に勧められるものは25.0cmのものがほとんどでした。ただ、メーカーによっては26cmを勧められることもあれば、24.5cmを勧められることもありました。メーカーによる違いは考慮されているみたいです。
他も実測値から機械的に勧められるサイズは25.0cm〜25.5cmでした。
これに対してシューフィッターさんが第一にすすめて下さったサイズは25.5cm。
さらに実際に私が履ける靴はというと、既成靴だと26cmのものがほとんどです。
理由はと言うと、私の足は、中指と薬指と小指が長くて、25cmや25.5cmを履くと、それらの爪先があたるから。場合によっては25cm以下は足が入らないこともあります。特にパンプスでそれが顕著です。
それではと、爪先にゆとりがあるものを選んだ場合は、今度は全体の幅が広すぎて前滑りし、けっきょく爪先があたるという。これは日本のメーカーの靴によくある現象です。日本メーカーの既製靴においては大きい靴イコール幅広靴、という感じなのですよね(なお銀座かねまつさんは割と細めかなという印象)。そしてそういう靴は仕方なく中敷などで様々な(本当に様々試しましたとも!)調整しても結局一時凌ぎでしばらく履いているうちに靴擦れするようになるのです。
そもそもが日本メーカーに大きいサイズが豊富ではないので、海外メーカーの靴を履くことが多いのですが、そうすると今度は幅が狭くて爪先があたります。なので26cmまで縦幅をあげることで爪先にゆとりをとり、かつ縦幅が大きいほど横幅も広めになるので、ちょうど良くなる、というのが、海外メーカーの靴における最適解でした(海外メーカーなので、実際はUSでw9、EUで41か42、UKで7か7.5というサイズを選ぶことが多いです。これもメーカーによって実際は多少の前後がありますが。)。そうはいっても、それでもぴったり合う靴が常に見つかるわけではないのですけどね。
というわけで、今回の測定に基づいてお勧めされた靴のいくつかに関しては、過去履いていたことがある型とサイズがいくつかあったものの合わなかくて処分済みだったり、試し履きして足に合わなかったりという感じです。
次に、足幅については、ミリ単位での誤差はありましたが、数値だけで判断するならJIS規格でDと判定される点では、今までの測定と一致しています。
ただ、これについては、シューフィッターの方に測定してもらった場合は、複数のお店で、ワイズを下げるという提案をされていました。
下げる範囲や理由としては、
・足が扁平気味で柔らかいので、土踏まずをあげてフィットさせた方が足に合うはず。(といって足に巻尺をまいてきゅっと締めて計測したところワイズ的にはBくらいだと言われました。)
・中指や薬指が長いので、サイズ(足長)を上げるべき。サイズ(足長)をあげると、その分幅が広くなるので、実測値に合わせたワイズはCくらいになる。
といったもの。
ちなみにこれらを言われたのはセミオーダーのお店や、既製品にワイズが複数あるお店。フルオーダーのお店では好みのフィット具合をきかれる程度でした。
で、実際のところですが、ワイズBを勧められたセミオーダーのお店の靴は痛くて履けず処分済み。理由は2つで、まず最初が中指〜小指があたること。次に親指の付け根の骨があたること、でした。
ただ、足指の形状から、ワンサイズあげるなら、基準となる足幅が広くなる関係でワイズを1サイズさげるとちょうど良くなる、というのは確かだなと思います。実際さすがにBはきついものの、海外の細めのワイズのものの方が合う場合が多かったので。
かかと幅に関しては、測ってくれなかったお店もあったので、その点ではZOZOマットは優秀です。
結果も、測ってくれたお店(シューフィッターの方による、機械計測でした)の結果と一致していました。
が、その結果がおすすめに生かされているのか?という点では多少疑問があります。
というのも、私の靴選びが難しい理由として、複数のシューフィッターさんが口頭で教えてくれたところによると、私のかかとは足幅に比してかなり細く、かつ骨がくっきり出ているのが特徴とのことで、だからこすれやすく靴擦れしやすいのだとのこと。
そしてその対策としては厚手の靴下を履く、シリコンやクッションなどで調整することをすすめられました。
そして実際はどうかというと、スポーツシーンでのスニーカーならいざしらず、厚手の靴下にハイヒールを合わせたファッションはオフィスでは難易度が高すぎますし、シリコンやクッションでの調整は前述のとおり。かかとがゆるい靴、かたい靴で靴ズレが顕著なので、かかとが細めのつくりのものを選ぶ(といっても細すぎてもきついのでこれが難しい)か、ニットスニーカーなどかかとが柔らかいものを選んだ上で靴下を履く、という解決方法をとっています。
大してZOZOマットでは計測止まりで、かかとにあった靴を勧めるというところまでは考慮されていないのかな?という感じで、おすすめに上がっていたものに関しては、スニーカーが多く、その中には靴下を履いて靴紐を最大限締めてももかかとの靴ズレがひどかったものが入っていたのです。
とはいえ、これに関しては私のかかとの形状が特に平均と違いすぎるのが悪いのであって(そもそも規制靴でぴったりくるものがほとんどないのでおすすめしようがない)、標準的な人だったら気にするほどではないのかもしれません。
ここは他の人がどうだったのか是非知りたいところです。
指先の形に関しては、私は今までは人差し指が一番長いギリシャ型だと言われることが多かったのですが、ZOZOでの判定はスクエア型でした。
これに関しては、誤判定ではないと思います。
というのも、人差し指が一番長いのは確かなのですが、中指や薬指も長いとシューフィッターの方にも指摘されることが多かったからです。(小指も長かったのだと思いますが、合わない靴をはいていたせいですっかり変形し、まるまってしまいました。)
そして実測値のサイズのポインテッドトウやラウンドトウを選ぶと、甲の幅はぴったりでも中指や薬指が当たって痛かったからです。
思い出すと今ほど大きいサイズが多くなかった若い頃は25cmや25.5cmを履いていたこともあるのですが、それがかろうじてできたのは当時の流行がスクエアトウだったからだろうなあと。
そう考えると、自分はスクエア型だとおもった方が靴選びの参考にはなるかなと思うのです。
最後に、他では計測されたのに、ZOZOマットでは計測されなかった箇所ですが。
計測箇所は結構お店によってまちまちなので、ZOZOマットだけが測ってくれない、というわけではないのですが、外反母趾度、内反母趾度、第一指高などは複数のお店で測られた一方ZOZOマットでは計測範囲外でした。
ただこれに関しては、測ったところでそれに合った靴が探せるのかと言うと難しいので、仕方ないのかなという感じ。
外反母趾度に関しては、測ってくれたお店でも、足にあってない靴をはいているせいで若干外反母趾気味ですよ、といったアドバイスがされる程度でした。(ただこれは私の外反母趾がそれほどきつくなかったからかもしれません)
第一指高に関しては、前述のとおり、私は甲自体は薄いのに、親指の付け根の骨がぼこっと浮き出るほど高いのが特徴です。
なので私の足に合う靴を探すにはこの点を考慮されているかどうかが大事になります。
そう言う意味では測ってくれた方がありがたい箇所。
ただ測ってくれなくてもシューフィッターさんがつくお店では、たいていシューフィッターさんから指摘されることが多かったです。(見た目でわかるくらいぼこっと出っ張っているのです。)
そういう細かなところはやっぱりZOZOマットよりシューフィッターさんの方が優位だなと思いました。
とはいえ、シューフィッターさんがいるからといって足に合う靴が見つかるかと言うとそれはまた違います。
足幅がフィットしている靴だと、骨があたって足も痛いし靴も変形します。爪先が浅めの靴だと靴の周囲と骨がこすれあってひどい時は靴が壊れることも。それではと幅に余裕を持たせると今度は前滑りしてしまいます。
もちろん、シューフィッターさんは対応策を教えてくれました。
・幅広目の靴を選んで中敷で調整
・甲は深めの紐靴を選び紐で調整
など(複数の方に言われました)。でも残念なことに、そもそもが私のサイズの靴は少なく、そんなに都合の良い靴はそうそうないですし、中敷などの調整が一時凌ぎでしかないことも前述の通りなのです。
シューフィッターさんがいるような、セミオーダー対応をしているようなお店でもそんななので、仮にZOZOマットで計測できても、その計測結果をおすすめ靴に反映させるのは難しいのかな、だったら測っても仕方ないのかな、という気もします。
ちなみにですがZOZOでは、計測した結果、相性の良い靴を「すべて」「スニーカー」「パンプス系」にわけてお勧めしてくれます。
それ自体はありがたいことですが、「すべて」でお勧め順に表示されるようにした場合、上位50中ヒールパンプスは2点だけでした。そして2点とも私の足には合わない(かかとの靴ズレがひどい)メーカーでした。
「パンプス系」を選択した場合表示されたのがそもそも22件だけ。
それも26cmがあるわけではなく、25cmや24.5cmが表示されていることがほとんどで、25.5cmや26cmがたまにあっても低ヒール。
そうなんです、結局のところZOZOでは、というか日本では、大きいサイズのパンプスの取り扱いがそもそも少なく、かつ日本においては大きいサイズのハイヒールが大変少ない!
ハイヒールこそ足にあったものが欲しいのに〜!!
そしてハイヒールこそ大足の方が足の小さい人より美しく楽に履ける靴なのに〜!!
というわけで、まとめると
・ZOZOマットの計測値は多少の誤差はあるものの、シューフィッターさんが巻尺あるいは機械で計測した数値とそんなに変わらない。
・が、計測した数値=足にあうサイズとは必ずしも言えない。(なお、これに対しては、ZOZOも同一の靴に対し複数サイズを相性度に分けて表示するなど工夫はしてくれています)。
・ZOZOマットの計測箇所以外のところに靴選びを難しくする原因がある場合は、相性の良いシューズとしてピックアップされた靴が必ずしも合うわけではない。
・そもそもとして足のサイズが標準外の場合は、ZOZOでの選択肢が少ない
って感じでした。
個人的には実は木型からフルオーダーでパンプスを作ったことがあり、それを贅沢すぎるかな?と反省していたりもしたのですが、こうやってZOZOマットを契機に過去を振り返ると、結局は一番の近道だったのかなと納得できたのがよかったです。
フルオーダーのお店としては2軒しか行っておらず、そのどちらも私の足の計測数値などをこちらにデータでくれたことはなかったのですが、ダイレクトに足に合わせた木型を作ってもらえ、かつ仮縫い時に微調整してもらえたことで、9cmヒール(私にとってパンプスイコール9cmヒールなのです。)でも1日歩き続けられるのです。
他方で、セミオーダーのお店でこれだけ細かく測ってもらっても、足の形に大きなくせがある場合は、セミオーダーの選択肢の中にその計測値を反映させる手段がなく、中敷やらかかとのクッションなどで誤魔化しても結局靴擦れを避けられなかったことも思い出しました。
それに、既製靴でなかなか自分に合うものが見つけられなかった原因も、最先端の技術を使ったところで選択肢がないこともよくよくわからせてもらえました。
まあ私の場合は
・標準外の大きいサイズ
・足の形に癖がある(中指〜小指の長さ、第一指高の高さ、かかとの尖り具合)
の掛け算で、計測通りの靴を選ぶのが必ずしも正解ではなく、さらにはその点を調整した靴が市販ではあまり売られていない、という結果から、ZOZOでの靴探しは難しそうだなという結論に至ってしまいましたが(お願いもっと大きいサイズを扱って〜!!!)、標準サイズの人だったら、逆に選択肢が多すぎてどれを選んで良いのかわからないなんてこともあるでしょうし、その場合の参考にはなるのかなと思います。
他の方の感想も聞いてみたいなあと思いつつ、ZOZOに出店?されているお店におかれましては、是非是非大きいサイズの靴(特にハイヒール)も取り扱ってくださいませっていう感じです。